春と馬革と志

目の前に流れる市川の向こう岸には満開の桜の風景が儚いながら、力強く咲いています。
4月の風は春の香りを運んできてくれています。

私達、新喜皮革では馬革で様々な表現を行っております。
クロムなめしは柔らかさ、軽さ、明るい発色。
タンニンなめしはしなやかさ、厚み、エイジングなど、
馬革の生産はなめしの段階で特性や仕様により大別されます。
この「なめし」までの工程が非常に重要であることはお話してきましたが、
「馬皮」である原皮から、その後、ウエットブルーもしくはクラストの「馬革」となり、染色加脂、仕上げ工程を経て製品としての「馬革」を皆様の元へお届けしています。
なめし以降ウエットブルー(クロムなめし革)・クラスト(タンニンなめし革)を
各セクションの職人の手により丁寧に仕上げられていきます。

以降の工程において加脂・染色を司る金田工場長に重要なポイントを聞きました。

「馬革は多様な用途があり、それぞれの要望に対応していかなければなりません。それが靴用であればそれに応じた油脂、ケミカルを配合し、衣料用であればまたそのレシピも変わります。その割合もその馬革の特徴(銀面や厚み)を最大限に考慮して、この工程を行っています。」

私自身金田工場長と話していて迸る情熱というよりも、内に秘めた情熱をとても感じます。
また自身の馬革と向き合った経験からの判断力にはいつも感服させていただいています。
彼はいつも新作の馬革を生産するとき、用途、希望をいつもやさしく聞き入れてくれて、クロム・タンニンなめしに関わらずその馬革に入った魂の活性を呼び起こしてくれる、私にとって大切な存在です。

金田工場長
<金田工場長 試験用ドラム前にて>

私たちの馬革・コードバンは職人一人ひとりの日々の技術の研鑽と積み重ねの上に成り立っています。
そして今後も高い志を持って前進していきたいと思います。
また折を見て他の職人さんも紹介していくことにします。

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